2015年7月21日火曜日

Heaphy Track -3- (17/11/2013)


3日目はさらにどんより、というよりは薄く霧が立ち込めた中を出発。この日は24.2㎞という、これまでで最長距離を歩くことになります。標高差300mほどの尾根を行くアップダウンコースへ、雨が降ったりやんだりの中スタートです。
まがりなりにもGreatWalksのひとつなので道を見失うということはありませんが、雨季のこの時期はお世辞にも足場がいいとは言えない状態。あちこちで、修復を試みたor試みる予定の箇所を見かけますが、自然のスピードにNZの人出とやる気が追い付いていない感じで(笑)、昨日からで乾ききっていない靴がズポズボ埋まります。乾燥した場所がないので休憩もままならず、とりあえず歩き続けるしかない…。
しかし、これだけの湿度の中。さすがシダ、コケ植物たちは元気です。わずかにもやった大気の中、色鮮やかなトレッキングルートを歩いていると、なんだか海の中を散歩しているような気分になってきます。竜宮城ってこんな感じかなぁ。。。なんて。
そして、もうひとつ元気な奴が、写真のカタツムリ。これも実はHeaphyTrackの名物のひとつです。
学名Powelliphanta 和名ヌリツヤマイマイ。あじさいの葉っぱの上をのんびり移動するイメージとは程遠く、意外にも俊敏な動きでミミズやナメクジを捕食する肉食のカタツムリです。某動画サイトに行けば捕食風景が見れるかと。寿命20年、夜行性で最大10㎝近くまで成長します。若干ドスの効いた体色の他は、移動そのものはスローだし、触るとちゃんと角をひっこめる普通のカタツムリですけどね。絶滅危惧種だそうですが、この辺りでは結構見かけます。というか、エミってば見つけるのウマすぎ(笑)。

約12㎞、3時間ほど歩いて、小さなHutに到着。お宿ではありませんが、ちょっとお邪魔して昼休憩。ちょうど、反対方向から来ていた日本人女性2人組にお会いしました。私たちが2泊3日で回ったスチュワート島のRakiuraTrackのさらに大回りコースを、1週間回ってきたという強者さん。その時は、米だけ持参して、あとは魚を釣って食事にしてたとか。。。がち、サバイバル。かっこよすぎるやろ。

ここからしばらくは、Gouland Downsという広い高原地帯を進みます。打ち捨てられた尾瀬、みたいな雰囲気(尾瀬行ったことないですけど)。誰もいない広大な平原で、身の丈を隠さんばかりにのびた植物に囲まれていると、森にいるよりも余計に一人ぼっち感を感じます。小さなクリークを、私はワイヤーブリッジで渡り、エミはじゃぶじゃぶ渡り(笑)、次のキャンプサイトで再び小休憩。

べらぼうに水のきれいな川を渡ったら、そこからしばらく登りが続きます。途中、ボロ靴を多量にぶら下げた枯れ木に行き当たりましたが。。。何だったんだろう。無事の踏破の願掛け!? その先、何履いて歩いたんでしょうね…。これぞHeaphyといった感じの広大な眺めを見やりながら登りきり、本日のお宿に到着。休憩を入れて7時間ちょっと。悪くないペースでした。
昨年完成したばかりのHutは、今までで一番きれいで、ちょっとしたコテージにでも泊まったような気分に。もう少し暑い季節だと(Hutの張り紙には、君の気の持ちようで年中可!!って書いてありましたが)、裏の崖を下りたところの川の深みで、水浴びもできるみたいです。Mountain Spaと名付けられてました。物は言いようです。反対側から登ってきた、もうおばあちゃんに近いパワフルなオバチャン4人組と、ひとしきり盛り上がり、この日もぐっすりでありました。。。