2015年6月14日日曜日

Heaphy Track -2- (16/11/2013)

2日目の朝はどんよりと曇り空。いつ降り出してもいいように、支度をして、ちょっとゆっくり9時前に出発。Hutを出たところから、トラックは海沿いを離れ山中に向かって進みます。が、しばらくはクリーク沿いの道なので、大きなアップダウンはなく、余裕の行程。いつもながらの、足元スケスケ、1人ずつしか渡れない吊り橋を何本か渡り、昨日にも増して力強い亜熱帯の植物を見上げながら順調に(?)歩を進めます。 
8kmほど歩いたところで、一つ目の目印 Lewis Hutに到着。ちょっと早かったですが、ここを出て もし雨が降り出すとタイミングを逃しそうなので、昨日いただいたおにぎりでランチ。やっぱり日本米はうまいでんなぁ。しかも、海苔つき♡ 力が湧いてきます。
このHutから先は、尾根をたどりながら、約13㎞で700mをなだらかに登る坂が続きます。所々、しんどい急坂もありますが、おおむねゆっくりと登っていける道のりでした。ただ、雨の多いこの時期は足元がぬかるみ、そこら中に大きな水たまりが…。ある意味、ユニークな景観とアクティビティを愉しんだとも言えますが、靴と靴下はとりあえず泥だらけになりました。

本日の宿泊は、Mackey Hut。ちょっと年季が入っていますが(2014年10月に改築されたようです)、こじんまりとしたキッチンと暖炉、並びで2つのバンクベッドルームがあり、この夜は私たちの他に2組がご宿泊。夕食を終えた後、びっくりするほど美味しいキウィ(フルーツの方)のドライフルーツをいただきながらおしゃべりをして、楽しい夜が更けていきます。ちなみに、Heaphy TrackのHutは通年営業の$32/泊。ちょっとお高いですが、その代わりに電気も通っているし、ガスも使えます。なので、3泊4日行程で持参食料は若干増えるものの、バーナー類が不要なので荷物はどっこいどっこいで済むのです。
夜中、キウィ(鳥の方)の鳴き声があまりにも甲高く響くので外に出てみましたが、Hutからはやや遠かった様子で姿は拝めませんでした。。。

2015年6月13日土曜日

Heaphy Track -1- (15/11/2013)

最初のターゲットはヒーフィートラック。Great Walksの中で最長距離を誇る所要4~5日のトラックで、スタートとゴール地点が一般道路で463㎞も離れているという不便さからか比較的挑戦者は少ないようですが、海沿いの村を出発して徐々に高度を上げ、湿原や高山植物、緑深い原生林を抜けていく変化に富んだコースです。
 
距離:78.2㎞ 標高差:1024m 行程:3泊4日
Profile of the Heaphy Track.  
私たちは、車をゴール地点まで移送してくれるサービスを利用することにして、当日の朝7時、指定された場所まで行ってみると、そこにはごくごく普通の農家が1件。そこからひょこひょこ出てきてくれたのは、笑顔のかわいいガリガリのおじいちゃん。このおじいちゃんが、息子と一緒に農業のサイドビジネスとして車移送のサービスをしているようです。そしてよくよく話を聞いてみると、なかなか複雑な、しかしよくできたシステムの様子。


 
Step1  おじいちゃんが、私たちを460㎞先のトラック入り口まで車で送ってくれます。この時に使う車は別のお客さんの車で、このお客さんは私たちのゴール地点から逆ルートで前日に出発しています。
 
Step2  私たちは、3泊4日でトランピングをスタート。おじいちゃんは、同じコースをなんと1泊2日で歩いて、私たちを送るのに使った車のカギを 持ち主のお客さんにコース上で手渡します。

Step3  一方、おじいちゃんの家に置いた私たちの車は、車を持たない別のお客さんがゴール地点まで運転してきてくれて、カギはこれまたコース上で私たちのところに戻ってくる。
 
ご理解いただけました?こんな風にタイミングよく移送の予約が入ると、とんとん拍子で移送代金が安くなるようで、私たちは長い距離を何とたった$50でやってもらえちゃいました。
さて、そんな訳で6時間かけてスタート地点に到着。(モーニング休憩や、別のお客さんに頼まれたというバースデーケーキを調達したりと、、、客を乗せているとは思い難いほど自由すぎる寄り道を含む)

 
2pm、トランピング開始です。
初日は、Hump Ridgeを彷彿とさせる海岸線の平坦コース。
歩きやすいコースな上に、スタートの時間が遅くなったので、自然と早足になります。これまでのいくつかの山歩きを通して、私たちのゆっくりペースで3㎞/h、通常ペースで4㎞/h弱、早足で4~5km/hというのが分かってきたので、今 自分たちがどの辺りを歩いているのか、あと何キロくらいで到着するのかの予測がつきやすくなりました。さすが南島最北端と言うべきか、植物がこれまでのトランピングコースに比べて亜熱帯感大。温かく雨の多い地域なので、緑が非常に力強い存在感を放っています。海岸線をひたすら北上するコースとあって、満潮時や悪天候時には道がなくなってしまうこともしばしばあるらしく、途中いくつもの注意喚起看板を見かけました。この辺を、トランパーの自己責任にしちゃうとこ、好きだなー。まだまだトランピング駆け出しの私ですが、山は楽しいだけの場所ではないと少しずつ身に染みてきています。でもそんな風に、自然の厳しい面と自分の限界や可能性を織り込みながら進んでいくことこそに、最大の魅力があるようにも感じてます。自然災害を指して、よく「自然が牙をむく」なんて言い方をしますが、自然は常にそこにあり、常に変化するもの。時と場所を選んでとか、何か因果があって牙をむいているわけじゃない。それによって命や財産を奪われてしまうのは悲しいことだけど、恨んだりするのはお門違いだよなぁなんて思ってしまいます。

途中、後発のドライバーのおじいちゃんにおいつかれ、「そんな早いペースで歩いちゃいかん」と、あんたが言うかい!!と突っ込みたくなるご忠告を受けつつ、あやしい雲行きのもとでも十二分にコースを愉しみ、だいぶ体力を温存して今晩のHutに到着。海まで続く芝の前庭を持つHeaphy Hutも居心地抜群です。夕食はカレーうどんとわかめスープ。先輩方のお土産のおかげで、しばらくは贅沢な日本食が続きそうです。加えて、トラックの入り口の町、Karameaに住んでいるという日本人の女性が ご主人と来ていらして、大量に作っていたお握りをおすそ分けして頂いちゃいました。この方、”こんな所に日本人”のTVに出たことがあるんだとか。。。私たち、そんな秘境に来ていたんですねぇ。


2015年6月12日金曜日

Takaka

先輩たちとお別れした寂しさは募るものの、エミとの2人旅はまだ続きます。当初の計画では、南島の真ん中辺りまで戻り、アーサーズパスを経由して西海岸へ出る予定でしたが、エミがご友人の結婚式で12月の頭に一時帰国するというので、先に南島北端のGreat Walks 2コースをやってしまおうという話になり予定を変更。Nelsonを経由して、南島最北端に近いTakakaという町にやってきました。Heaphy Trackを有するカフランギ国立公園と、Abel Tasman Trackを有するエイベルタズマン国立公園の間にある町です。車で3分も走ればメインストリートが終わってしまうような小さな町ですが、トランピング好きとカヤッカーと、そして自称アーティストが多く住む長閑で居心地のいいところです。食料や虫除けetcを調達し終えて、特にすることもなくなってしまったので、近くの淡水泉に行ってみることに。

Te Waikoropupu Springs
ワイコロププ・スプリングスという、舌を噛ませたいとしか思えない名の泉ですが、一応NZ国内最大のものらしく、ちょっとした観光名所です。富士の忍野八海、柿田川湧水などが馴染み深い私としては、かなり楽しみに出かけて行ったんですが…。何と遊歩道の整備工事中で1番の見どころまで到達できず!! なんと、タイミングの悪い(+o+) が、その支流でも十分に、澄んだ水を実感することはできました。他にも何組か、工事中と知らずに訪れた人たちと慰めあいつつ(笑)、心地よいお散歩タイムでした。




お宿は、Takakaのメインストリートを1本入ったYHA。
類にもれず、こじんまり&小奇麗な感じです。小さいながら中庭があって、私たちはその庭の一角の物置のようなキャビンが割り当てられました。日本人の子が住み込みで働いており、先輩のお土産の味噌汁などなどを差し入れたら、大喜びしておりました。