2013年11月29日金曜日

Hump Ridge Track -2- (10/22)

Day2Port Craig Lodge Okaka Lodge 19
出発前に、小屋の周りをぐるっと散策。製材の町として栄えていたころの名残が、そこかしこに見受けられますが、まだその頃から100年も経っていないなんてにわかには信じがたいほどの打ち捨てられっぷりです。
31歳最初の太陽を海の向こから迎えながら、半径20㎞圏内に私たち以外誰もいないという現状の不思議さを思ったり…。誰が見ていても見ていなくても、世界は美しいなあとちょっと感慨にふけってみたり…。
自分の周りにくっついている余分なものを順番に取り払って、生きるために必要なものだけを選び取ったら、実は60リットルのバックパックに入りきるくらいしかなくて(それでもきっと、余計なものをまだ持ち歩いている気もする)、毎日“衣食住”の心配だけして、自然にだけは有り余るほど十分に囲まれたシンプルな生活。。。本当の贅沢っていうのは、こういうことなのかもしれません。

昨日とは変わって太陽の光が降り注ぐ中、朝8時出発。この日の前半も、地図上では海岸線を行くアップダウンの少ないコースですが、海が視界に入る箇所はごく所々。材木を運ぶために敷かれた鉄道の跡をひたすらに辿っていきます。道幅も広く、一見歩きやすそうに見えるトラックなんですが、いやはや、そこかしこにトラップが…!前日まで降り続けていた雨のせいで、靴が埋まりこむに十分な泥道。ひどい所はトラックの横幅いっぱいの水たまりが10mほど続く箇所も…。

が、時折森が開けたと思うと高さ数十mのviaductが見えてきたりするのがこのコースの面白いところ。昔は列車も渡っていたシロモノですが、鉄製の列車を支えるには心もとない、木製の細っこい高架橋です。あまりに人と会わないので、眺めの良い橋の上でランチタイム☆

そして、いくつかの橋の中でも、Percy Burnという小川にかかるものはこのトラックのハイライトの一つで、私も楽しみにしていた場所。1923年に建てられた高さ36m長さ125mの橋は、トランピングルートとして未だ現役。その規模は木製の高架橋としては世界最大とも言われています。…が!!!何たることか、数か月前に安全性に問題アリとの診断を受け、現在はメンテナンスの真っ最中で渡ることができず…。ただでさえ、これから長~い登りが待っているというのに小川まで下って登るという しなくてもいい苦労を強いられるという。。。まあ、普段だったら見ることのない角度から橋を見られたということで、納得しようじゃありませんか。。
そして、やっとその泥道&高架橋のリフレインが終わったと思ったら、今度はひたすらの登り道。。前半は木の根を頼りに、後半はエンドレスの階段を使って、かなり直登に近い感じで800mを一気に登ります。通常とは反対周りをしているせいか、何となく登り客に優しくない感じの道の作り方です。


しかし、苦労して登った分の見返りは十分に!! 写真は、Luncheon Rockという もののけ姫のモロが座る台座のような、森から飛び出た岩からの眺めです。眼下には青い海。あいにく雲が多かったものの、そのせいか空がより近くに感じられて、それは気持ちの良い時間です。1日中でもここにいたいと思わせる景色でしたが、海から吹き抜ける風に業を煮やしたエミさんが早々に岩を下りてしまい、名残惜しくも早々におさらば。。。


 そこからさらに岩場を越え、森を抜け、うんざりするほど続く数百段の階段を登り、やっとこさ本日の山小屋Okaka Lodgeに到着です。さすがは村営の商業的ロッジ。清潔感あるかわいらしい建物です。2日ぶりに、ヘリコプターでここまで上がってきたという2人のリッチマンにお目見え。久々に、エミ以外の人と喋った感じがしましたね(笑)。夕食はお湯を注ぐだけの簡単ディナーでしたが、エミがワインの小瓶で誕生日をお祝いしてくれて、雪山以来、久々のアルコールonマウンテンでした。 

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