2014年1月21日火曜日

Great Week ⑤ - Bad Day in Rakaia -

まったくタイムリーでないブログですいません。。連日30℃越えというNZとまったく異なる環境ですが、相変わらずアクティブにインドネシアを満喫中です。

では、NZ旅行の続き行きます。…とは言え、できればあまり思い出したくない日のお話ですが。

よく晴れたテカポの町を出発し、快適なドライブ…と言いたいところですが、相変わらず回転数1000回以下になるとカタカタと音を立てる不機嫌なエンジンを騙し騙し、クライストチャーチの先にあるアカロアという町を目指す、300㎞弱の神経すり減るドライブです。まぁ、それでも最初は調子もよく(というか前日までと同等のコンディションで)、わずかに遠回りとなるシーニックルートを選んで走る余裕もあったりしたんですが、半分を過ぎたあたりでアクセルの踏み始めにエンジンがわずかに空回りするような感覚が出現。あー、これはマズイ…と直感で判断、何か起きた時にも対応しやすいようにとハイウェイ1号線へ向けて早々に軌道修正を試み、そこからはエンジンの回転数を落としすぎず上げすぎず、細心の注意を払っての運転となります。こういう時は、交通量の少ないまっすぐなNZの道路がとてもありがたいですが、さすがに町に近くなるにつれて車も少しずつ増えだし…。そして、もうすぐそこが1号線!という所まで来たとき、前方に踏切と大きなカーブが!! 前の車に追突するわけにもいかないので、祈るような気持ちでブレーキを踏み、カーブの先で再びアクセルを踏み込むとぉ……プスプスプスー。まさに、エンスト状態で減速していき、路肩に車を進ませるのがやっと。ボンネットを開けてみると、エンジンカバーの一部が溶けだしている模様…! そのまま2度とエンジンがかかることはなく、再びロードサービスのAAのお世話になり、工場へとレッカー移動される事態に。さらに運の悪いことにこの日は日曜日で、十中八九廃車だろうと言われつつも、きちんとした点検は明日でなければできないとのこと。何だか生殺し状態…。先輩方にはもう本当に申し訳ないですが、この日はここにスタックです。。。

車が止まったこの町の名はRakaia。この日の目的地アカロアはおろか、クライストチャーチよりも手前の全く知らない場所での立ち往生となりましたが、小さな町にも何らかの宿泊施設があるのがNZのよいところ。町の情報センターで教えてもらったホリデーパーク(モーテルとキャンプグラウンドが一体化したような格安巨大宿泊施設)へ、さし当りの荷物を持って大移動です。値段の割に快適そうな部屋で、頂いた非常食を駆使しての夕ご飯。どんな時でも、やっぱり美味しいご飯は美味しい♡そして、こんな時はもう飲むっきゃない(笑)。

そして次の日は、最後通告が出るまでラカイアの町をプチ散策。人口1000人ちょっとの小さな町ですが、河に遡上してくる鮭を目当てに多くの釣り人が訪れるんだそうです。インフォメーションセンターにはドデカい鮭のモニュメントが。。。カフェで時間を潰し、びっくりするほどきれいな川沿いを散歩して、修理工場で結論を待ちます。NZ時間でのんびり仕事をするメカニックをせっついて、結局コスト的に修理>廃車となることが確実となったので、潔くここでBigHornとお別れ! 過ぎたことをあれこれ思い悩んで時間をロスするより、次です、次。
初めてマイカーを持って、旅の途中で動かなくなってレッカー移動して結局廃車。。。日本でも未経験の数々を、異国の地でしてしまいました。NZを出るときに売却して ある程度の元を取るつもりだったので、経済的な打撃と、もちろん精神的なショックはありましたが、それでもくよくよしてる暇もなく、次の手を考えて動かなきゃ状況下だったのは、むしろ好都合だったかもしれません。
ってことで、車に乱雑に積んでいた荷物を大急ぎで整理して、バスでクライストチャーチへ移動。あまりの荷物の多さに、バスドライバーのおばちゃんにフルーツピッキングのバイトでもしてたの?なんて言われちゃったのはちょっとウケましたね。
そのままレンタカーを手配して、とりあえず旅を続行することに。1日ロスしてしまったので、アカロアはパスしてそのままカイコウラまで180㎞北上です。
2日間、予想外のハプニングに柔軟に対応してくださった先輩方に感謝、感謝です。

2014年1月15日水曜日

ご報告☆

更新がまったく追いついていなくて恐縮ですが、ここでひとつご報告。

明日の朝、NZを出国します。
はい、突然ですみません。
が、日本に帰る前にインドネシアを3週間ほど旅行していきます。
帰国は2/5☆
実家に戻る前に東京・横浜近辺をウロウロしていくかもしれません。
お忙しい中とは存じますが、つまらん土産話でも聞いてやろうというお優しい方がいらっしゃいましたら、ぜひご飯でも♡

明日からのネット環境がどうなるか分からないので、ますます無沙汰になるかもしれませんが、勝山は元気に旅を続けておりますのでご心配なく。

では。

2014年1月10日金曜日

Great Week ④ - to Lake Tekapo -

Hooker Valley Track (往復約4時間)

クック山に登るのは無理でも、その雄姿を少しでも近くで見たいという私たちのようなわがままな人のために、周辺にはいくつかのトレッキングルートが整備されていますが、フッカーバレーは中でも人気のトラックです。フッカー川沿いに登っていく片道4km程度のトラックですが、変化にとんだ景色とクック山の雄大な姿を間近に望むことができます。マイコさん達の出発が午後だったので、車の調子が悪いというのに、Max5人の座席+トランクにオマルちゃんを乗せ、半日トレッキングへ向かいました。
ここでラッキーなことがひとつ。スチュワート島に一緒に行ったYumikoさんがマウントクックでガイドの仕事を始めていたんですが、そのお友達の新人さんが練習がてらガイドをさせてほしいと申し出てくれて、本来なら途中までの往復で$90かかるところを厚かましくも無料でお願いしてしまいました。このあたりの地形が形成されたなりゆき、生えている植物、アバランチの歴史など、私の知識だけでは解説しきれないことまでしっかり説明して頂き、とても勉強になりました。知らないことを吸収するのは、いくつになっても楽しいもんです。

話は少し逸れますが、その場所のことを“知る”ことは、その場所と近くなることだなと最近思ったりします。その場所が“知らないどこか”でなくなれば、そこで起きたことは他人事ではなくなる。そこに住む人たちはTVの中の登場人物ではなく、同じ空気を吸った、もしかしたら道端で笑顔を交わしたかもしれない血の通った隣人になる。知れば知るほど、愛着もわく。そうやって世界との距離をみんなが少しずつ縮めれば、地球上に存在する悲しい出来事の大半はなくせるんじゃないか…。なーんて、甘ちゃんな考えですかね。
丁寧な解説を聞きながら、高山植物あり、氷河湖あり、つり橋ありの変化に富んだトラックをLOTR旅の仲間風に進んでいくと、少しずつ雲が切れ、正面のMt. Cookが大きく迫ってきます。私たちが歩いた11月は、マウントクックリリーという花が丁度見ごろの時期で、そこかしこに白い花を咲かせていました。NZ固有種の高山植物で、わざわざこれを見にやってくる日本人観光客もいるとかいないとか。実はキンポウゲ科の花なんですが、葉がスイレン(ウォーターリリー)に似ているので初めにこうネーミングされ、定着してしまったんだそうです。キンポウゲの中では最大級とのことで、正式名称はジャイアント・バターカップ。こっちのネーミングセンスもどうよ、って感じですけどね。 

そしてトラック終点のフッカー湖のほとりで記念撮影。地形や気流などの関係でこの辺りの気象はとても不安定。Mt.Cookがこのようにほぼ全貌を見せてくれるのは、かなりラッキーなことのようです。いやー、よかったです☆
 

往路をゆっくりと行った分、復路はやや速足で進み、マイコさん達のバス時間に丁度良い帰宅。あっという間の4日間を終え、寂しいことにここでお別れになってしまうお二人とランチをしながら、別れを惜しみます。。お別れは悲しいけど、そんな時でもピザは美味しい(笑)。
お二人を見送ったのち、騙し騙しのBigHornドライブ再開です。相変わらず不吉な音を立てるエンジン音に肝を冷やしつつ、目の前に広がるあまりの絶景には感動しきりです。来る時に薄曇りの中で見た風景とは大違いです。自然は、天候によって一気にその表情を変えますね。ミラーレイクが大好物なシホさんのテンションの上がりっぷりがすごいです(笑)。
この日のお宿はLakeTekapoのユース。以前のブログにも登場した町なので、解説は割愛。シーズンに入ったばかりの色とりどりのルピナスが湖畔を彩り、とても華やかですが、こちらの心境はハラハラと落ち着きません。というのも、曇り出した空がこの夜予定していた星空観測ツアーに黄色信号を灯し始めたため。。。雲の合間から見事な夕焼けは拝めたものの、夕食を終えるころには空のほとんどは雲に覆われてしまう事態に。ツアーオフィスに着くと、今なら全額返金でキャンセル可とのこと。会社側がそんなことを言うってことは、ほとんど天気回復の見込みはないんだろうなと思いつつも、これをしなければこの町に寄った意味がなくなってしまう!! ってことで、とりあえず参加することに。

防寒コートを受け取り、前回訪れた時は昼に歩いて登ったMt. John頂上にある天文台へバスで向かいます。さすが、町をあげて星空を世界遺産にしようとしているだけあり、街灯も皆無の山道。さらに、途中からは観測の邪魔にならないよう車幅灯だけで進んでいくというスリリングなドライブです。まずは天文台併設のカフェに入り、暗闇の中でホットチョコレートを配られ、スライドによる説明を受けます。プチ天体マニアの私にはそう真新しくもなかったのと(何様!!)、外の天気が気になってたのとで、よく内容を覚えてません(笑)。ゆーっくりホットチョコレートを飲んでも厚い雲が消え去る様子はなく…、星空の代わりに天体望遠鏡を見学することに。
満天の星空を心待ちにしていらしたお二人にはかなり申し訳ないんですが、実は私としてはこちらも大分テンションの上がる話でして…。この観測所の研究には、名古屋大学はじめ日本の研究機関も携わっていて、NZ最大の口径1.8mの反射望遠鏡MOAは、日本製。この望遠鏡を使い、通常は観測することができない暗い天体を探索することを目的とした日本・ニュージーランド共同プロジェクトが進行中です。
太陽や星、銀河など、大きな質量を持った天体の周りでは、その大きな重力によって空間が歪み、そこを通過する光は曲がって進むことが知られています(重力マイクロレンズ効果)。遠方の星(光源星)の光が、前面を通過する星(レンズ天体)の重力レンズ効果で曲げられて集光され、一時的に明るく見える現象です。つまり、星が通常より一瞬明るさを増すところを観測できれば、その瞬間にその星と地球の間に大きな質量を持つ天体が存在したということが証明されるわけです。…という話を、ガイドさんと研究員の名大大学院生がものすごーくかいつまんで解説してくれましたが、多分 興奮していたのは私だけだったんじゃないかと(笑)。

2014年1月9日木曜日

Great Week ③ - Mt. Cook -

この日から、個人旅行でおいでの長谷川さん、シホさんと移動をご一緒します。(車のキャパの関係で、マイコさん達にはツアー参加をお願いしました)4人分の荷物をBigHornに詰め込んで、一路北上。マウント・クックへと向かいます。途中、NZの風物詩・羊の大移動を運よく目撃したり、鮭の養殖場で大迫力のエサやりを体験したり、まさに鏡のような湖に映る絵のような景色を撮影したり(シホさん、必死すぎますやろ…笑)。こんな道草も車ならではですね。Pukaki湖沿いに入る辺りからドライバーは長谷川さんにチェンジ。薄曇りの中ではありましたがNZの大自然ドライブをお楽しみ頂きました☆

マイコさんたちより早めに到着してしまったので、途中で仕入れた食材とスモークサーモンで青空クッキング。絶品サンドウィッチをランチに頂きました。
 
 
 

Mt. CookNZ最高峰で標高は3740m。富士山より少し低いくらいの山ですが、緯度の低さとこの辺りの気候から1年中頂上付近の雪が消えることはなく、山自体の形状なども相まって、その登頂の難しさはエベレストにも並ぶと言われています。プロフェッショナルのみが挑戦を許されるこの山に多くの観光客が集まる理由には、クック山を含めた山々が作る景色の壮大さに加え、氷河を見ることができるという大きな魅力が挙げられます。氷河の全景を眺めるにはヘリで空からアクセスするしかないんですが、ベラボウに高いので、湖からボートで近づき氷河の末端を観察するに留めました。。。

Tasman Glacier
私たちが泊まるユースホステルとは段違いの、マイコさん達がお泊りの高級ホテル前からスタートするツアー。迎えのバスが、乗りなれたスキー場送迎バスだったことに、無駄にテンションが上がります。20分ほどバスに揺られ、その後さらに20分ほど歩いて氷河末端部の湖に到着。私たちのボートのガイドは、笑顔がかわいいシャイな男。またまた名前を忘れたので仮にRoyということで。ちなみにRoyには日本人の彼女がいて、来月には来日して彼女の両親に会うのに日本語を3つくらいしか知らない、、、というプライベート情報のリーク元はバスドライバー(笑)

このタズマン氷河はNZに数ある氷河の中で最長のもで、長さ約27㎞、幅4㎞、最大深度600mという規模。その末端部分が溶け出してできたのがこの湖です。氷河が削り出したRock flowerが溶け出しているので、グレーに濁ったような色をしています。穏やかな湖面を、Royのジェントルな漕艇で進み、氷河から脱落して浮遊している氷塊に近づきます。遠くからだと薄汚い雪の塊に見えますが、氷を削ってみるとこの通り完璧に透き通ったロックアイスです。大昔に降った雪が、降り続ける雪の重みでゆっくりと凝縮されて氷になり、重力に従ってゆっくりと山肌を下りここまでやってきて、今私の手の中に…。氷の中に閉じ込められた小さな気泡は 何万年前の空気かと思うと、ロマンを感じちゃいます。
大小さまざまな氷塊(小さく見えても、水面下には見えている9倍の氷があるんですけどね)にいくつか近づき、Royの丁寧の説明を聞き、時々ジェットボートならではのスピード感も楽しんだりして、氷河の末端が見える場所へ。。。と思ったら、安全上の規則により、数百m手前までしか近づけないんだとか。彼方に見える氷の壁は、実は20m以上もあるらしいですが、ここからではあまりその迫力は感じられません。しかしまあ、崩れ落ちる氷河に巻き込まれてボートが転覆でもした日には、キンキンの氷河湖にドボンでリアルタイタニックですからね。復路はボートをかっ飛ばして爽快感満点☆さらに、“このロックアイスでお酒飲んだらおいしいだろうねー”と何気なく言った私の言葉を覚えていてくれたRoyが、こっそり削り出しておいてくれた氷をお土産にくれて、ちょっと感動!(…とか言いながら、結局ユースの冷凍庫に置き忘れてきちゃったんですけど)何だかんだと値段以上に楽しませて頂いたように思います。
 
そしてここからハプニングだらけの旅行の幕開けです。
クルーズ終了後、ホテルまでエミさんに迎えに来てもらったところ、車のエンジン音が何だかおかしい…。さらに、夕食時にマイコさん達を迎えに行こうとしたら キーが回らない。。ハンドルロックかと思われましたが 西日差し込むサウナ状態の車内で30分以上粘っても解除不能…。ホテルのスタッフやバスのドライバーさん達にもヘルプを求めたんですがどうにもならず、日本でいうJAF的なAAというロードサービスをコール。メカニックをよこしてくれることになりましたが、何せ人里離れた国立公園の奥深くなので1時間以上かかるだろうとのこと。でも車のそばに待機していろと言われ、最高に美しい夕景のマウントクックと裏腹に鬱々とした気持ちで待つこと1時間。20km越えの10年モノですから、道中でガタがくるのはある程度覚悟していたことでしたが、何も先輩たちがいらしているこのタイミングで…と思うと、悔しいやら申し訳ないやら…。やっとメカニックが到着し、キー付近を解体して何とかエンジンはかかるようになりましたが、最後までエンジンを切るとまた回らなくなってしまうのでその手前で留めておくよう言われ、さらにおかしなエンジン音に関しては、いつ止まってもおかしくない、早急な点検が必要とのアドバイス。ただし、エンジン交換が必要になる可能性も高く、その場合はそれなりの時間と金額がかかるだろうとのこと。
烙印を押されたようなその言葉に、あー 終わった。。と、ともすればペシャンコになりそうでしたが、有難いことにそうならなかったのは、最悪な1時間を一緒にいて下さった長谷川さんと、その間で美味しいカレーを作って手を付けずに待っていて下さったお三方のおかげです。あとは、ヘコんでる場合じゃなかったというのも…。ここから最も近い町Twizelはとても小さくてバスなどの公共交通手段を捕まえるのは至難の業。先輩方の旅行日程にも間に合わなくなってしまうので、そこで修理するというのは現実問題無理。となれば、騙し騙しクライストチャーチまで行くしか選択肢はない。よし、気合だー!!

2014年1月8日水曜日

Great Week ② - Queenstown -

NOMADO 4WD Tour
クイーンズタウンでやりたい事を皆さんに募ったところ、バンジージャンプやジェットボートなどの王道を差し置いて4票すべてが集まったのがコレ。郊外のオフロードを四駆車でぶっ飛ばして大自然を満喫してしまおうというツアー。いくつかの場所から選べるんですが、どうやら皆さんLOTRにご興味がおありのようだったので、そのロケ地を回ってもらえるものをチョイス。朝9時にタウンでピックアップしてくれたのは、私たちより明らかに年若いくりくり頭の男の子。名前を忘れてしまったので、仮にDavidとでもしておきますね。このDavidが、本日のガイド兼ドライバーです。
 
最初の目的地は、この冬通いなれたリマーカブルズスキー場までの道すがらにあるポイント。ワカティプ湖から流れ出る唯一の川カワラウリバーを渡り、未舗装のワインディングロードを山頂に向けて登っていきます。半分ほど行ったところにあるルックアウトで車を降りると、この絶景!
 
背中に冠雪のリマーカブルズの山々を背負い、右手にはコロネットピーク、前方にはクイーンズタウンの街並みと、その手前にペニンシュラヒルを臨みます。このペニンシュラヒルの上から私たちの立つリマーカブルズ方面に向けて撮影されたのが、ローハンの民が都を捨てて逃げるシーン。言われてみれば、おお!同じ山の形!!
次は、バンジージャンプ場のすぐそばにあるKawarauGorgeという渓谷。ここも、第一部のラスト近くで、旅の仲間たちが川を下り2体の巨大な彫刻の間を通っていく有名なシーンのロケ地。実際には、映画の中で見えるほど大きいわけではないんですが、遠近法とCGをうまく使ってこの迫力を出しているんですね。マイコさんとオマル氏はこれがミルフォードで撮影されたものだと思って前日に盛り上がってましたが、実はこっちだったという…(笑)。
 
金の採掘で栄え、今はクイーンズタウン郊外の小さな別荘地であるアロウタウンという町でトイレ休憩ののち、車は本日のハイライトへ…。道なき道を行き、川の中をぐいぐい渡り、私たちはシートの上で跳ねらされ、窓から盛大に水は乱入し、もはやローラーコースターのような乗り心地。私たちのリアクションに乗せられてか DavidのテンションもMAXな感じで、そのドライビングテクニックをどんどん披露してくれます。


スリル満点の4WDドライブをひとしきり満喫し、川辺でコーヒーブレイク。実はここも、リブタイラー演じるアルウェンが深手を負った主人公フロドを馬の背に乗せて、9人の黒い騎士から逃れる有名なシーンの撮影地。アルウェンが呪文を唱えて川を氾濫させ、黒い騎士を退けたのがこの場所です。かなり印象的なシーンなだけに、ここが、あの!という感動もひとしお☆ この川は今も砂金が取れるとのことで、Davidの手ほどきの元みんなでチャレンジ。が、当然そんな巨大なものが取れるわけもなく、皿の底に残ったのは 言われなければ分からないような金色の塵が数粒…。ま、これも経験ってことで。

次に向かったのは、メイスタウンというゴーストタウンへ向かう道半ばの山中。一般車は通行止めって訳ではないんですが、自分の車では絶対に来たくないなと思わせる、崖っぷちを行く細~いオフロード。が、Davidは気にする風でもなくぐいぐい進んでいきます。目前に広がる風景は、これもLOTRのロケ地と言われても納得する壮大さですが、あまりにアクセスが悪いので選ばれなかったんだとか。石投げをしたり、ジャンプ写真を撮ったり、シープイヤーというフエルトのような手触りの葉っぱで遊んだり…。
 
 

最後は、リマーカブルズを臨む絶景ポイントで記念撮影をして、盛りだくさんの4時間が終了です。


タウンに戻って、クイーンズタウン一有名な食事処、ファーグバーガーで特大ハンバーガーを買い、夏のKiwiスタイル―芝生の上でランチタイム☆

 

Arnthrow Dinner Cruise
皆さんは町散策を、私は翌日からクイーンズタウンを出るための荷物の整理をして、ついでに金髪を染め直し、夕方にまた集合。(私の髪色の変化に、マイコさんとオマル氏は気付かないという驚きの事態!!)夕食を兼ねて、TSSアーンスロー号のクルーズへ出かけます。クイーンズタウンを代表するこの船は、1912年の進水以来ワカティプ湖を航行する最も大きな客船として親しまれてきたもので、石炭を燃料に現役で活躍する客船は、南半球ではTSSアーンスロー号が最後と言われています。
 
 
乗船と同時に、長谷川さんと私はたまらずビール♡ 船上からの景色を堪能し、機関部を見学し、30分ほどで船は対岸の牧場に到着します。バイキング形式の夕食と、間違って頼んでしまった(というか持ってこられてしまった)高価なワインを頂いて、駆け足でファームショーへ。NZのフォームの歴史に関するオジサンの長~い説明を聞き、牧羊犬に追い立てられて右往左往する羊たちや、ひっくり返されたとたんに動けなくなる滑稽な羊があっという間に丸刈りになる瞬間を見学して、すっかり日の暮れた湖を 今度はタウンの夜景を眺めながら戻ります。


次の日も早いので、と言ってそのままお別れしたというのに、先輩方はその後粘り強く南十字星の撮影に励んでいらしたとのこと。。その気力・体力、恐れ入ります。