2013年5月22日水曜日

Great Walks -Routeburn Track- 3rd Day

7:30am 起床
サンドイッチの朝食、そして昼食も用意。
前2日と比べると、やや日差しの物足りない薄曇りの朝。・・・というより、うっすらと霧が立ち込めて、なんだか幻想的な雰囲気。

9:00am 出発
元気の有り余ったメンツは朝から湖近くのshort side tripへと出かけ、Megumiと私はゆっくりと今日のトラックへとスタートです。日本ではお目にかからない、不思議かつ豪快な枝ぶりの木々が霧の中から浮かび上がる様は、もののけの森というよりアバターって雰囲気です。














最初はやや急な登りから始まり、ある程度の高さまで来たら 昨日と同様に山肌をトラバースするようなルートです。このトラバースルートが、雲(or霧?)を抜けるか抜けないかの絶妙な高さで、おかげで不思議な景色をそこかしこで観ることができます。

11:00am Earland Falls
途中のトイレ休憩中に、3人と合流。しばらく歩くと、霧の奥から落水の轟音が聞こえ、何かあるぞと思っていると眼前に落差174mの豪快な滝が出現。参考までに、奥日光の華厳の滝が210mですが、滝壺のすぐ下まで行くことができるためか、迫力は華厳の滝以上のものを感じます。これは相当テンション上がります。
周辺は雨が降っているかの様なミスト充満状態ですが、歩いて汗ばんだ体にはむしろ丁度よいくらい。霧が晴れて太陽が射すと、滝の姿もくっきり、うっすらと虹もかかってまた違った様相を呈します。夏はこの滝壺でフツーに泳いだりできるみたいですね。逆に、雨や雪解けで増水するとこの滝壺ルートは通ることができず、もっと下方を行く迂回ルートをたどらなきゃいけないようです。人の都合で自然を変えるのではなく、自然の都合に人が合わせる。本来の姿ですね。

12:15pm Lake Howden Hut(28.7km地点/標高688m)
Greenstone Trackという、さらに南へ下るルートとの分岐点にある、28の寝台を持つ山小屋です。Hutの周辺は芝が敷かれ、ベンチとテーブルがあって、湖なんかも見えちゃって、隠れた高級避暑地にでも来たかのよう。
今日はここで、トラック最後のランチタイム。太陽光が少ない分、やや肌寒い中ですが、コーヒーも淹れて、たっぷり1時間の休憩です。・・・と思いきや、元気組3人はまたもやSide Tripへと出かけていきました。正確には、何でもやりたがるMaggieとイエスマンKasidisの2人に、引率&監督役のTaisukeという編成。2人だけだと時計も見ず、欲望のまま突っ走って帰ってこなそうなので…笑。私たちはゆっくり身支度をして、アバターの森の中を、残りわずかとなったトラックをたどります。


ちなみに、3人が向かったのはKey Summit(標高918m)。メイントラックから1時間程度で往復することができます。天気がよければ左下のような光景が広がる絶景ポイント。開けたSummitには遊歩道も整備され、ゆっくりとお散歩可。私たちのゴール地点となるDivideという登山口から3時間ほどで往復できます。氷河が削り出した雄大な風景をお手軽に楽しめるとあって、そちらから半日ハイキングとして楽しむ人も多いようです。ただ、NZ南島のこれまた南西に位置するこの辺りは1年を通して雨が多く、なかなかここまですっきり晴れないのが実情です。。。この日もやはり霧が晴れず、右の写真が実際の風景だったようです。が、これはこれで幻想的とも言えますね。
Fantastic Fiordland mountains from Key Summit, Routeburn Track.
14:40pm The Divide 着(32km/標高532m)着
ゴールの少し手前で全員が合流。最後は5人揃って、3日間の旅を締めくくりました。人生初の2泊3日の山行を終えて、もちろん感慨深くはありましたが、やっと着いたーという達成感より もっと歩いていたーい という名残惜しさが勝っていたというのが正直なところ。神様が味方してくれたとしか思えない天気に、すべてが後押しされた感じでしたね。昼も夜も絶景を眺めることができ、がちがちに凍りついたトラックに終始悩まされるようなこともなく、夜も氷点下までは下がらず・・・。この時期のRouteburnとしては、ラッキーだらけの3日間だったと思います。いやー本当に来れてよかった。
 
15:30pm 迎えのバン到着
私たちの他に、2人の単独ハイカーが同乗。最少催行4人だから、君たちが乗れるのは私たちのおかげぞよ。。その内1人(from Florida)が、乗り継ぎの町までの1時間 ずーっと喋っていたのが何とも印象的でしたが。。車は、山と平原と時々小川と羊、の風景の中をひたすら飛ばします。
16:40pm Te Anau 着
Queenstownから直線距離で南西へ80km。南島で最大のLake Taupoのほとりに位置する、人口1900人ほどの小さな町。ですが、Milford Soundという超有名景勝地や多様なトランピングルート、カヤックやジェットボートを楽しむ玄関口として、宿泊の許容量は4000人以上を持つという面白い町です。ここで、1時間ほどの休憩ののち、Queenstown行きの大型バスに乗り換えます。2日ぶりのお店のコーヒー♡
17:15pm Te Anau 発
他の乗客は、こぎれいなお金持ち風の方々ばかり。。。こちとら3日間 風呂にも入っとりません。ちょっと恐縮してしまいます。。心地よい座席に埋もれて、暮れゆく空を眺めます。バスの天井がガラス張りになっていて、暮れきってからは頭上に天の川。神様ってば、最後まで粋な計らい♡
19:30pm Queenstown 着
氷河が削った複雑な地形と巨大な湖の数々のせいで 回り道を余儀なくされるので、復路は200km以上の道のりだったと思います。が、ともあれダウンタウンに到着。締めくくりは、みんなでKorean Restaurantへ☆色んな意味で満ち足りた、最高に幸せな気分でした。
”山とは金では絶対に買うことのできない偉大な体験と、一人の筋金入りの素晴らしい人間を作るところだ。” というのは、日本の登山家・小西政継の言葉。今回のトラックは、登山と呼ぶには易しいルートでしたが、この言葉の前半部分は、十二分に体験させてもらったように思います。後半部分は、自分でどうにかしなきゃいけない話ですからね。。
誘ってくれたMaggieに、粘り強くバスの交渉をしてくれたMegumiに、山のいろはを指南してくれたTaisukeに、穏やかな雰囲気と英語環境を提供してくれたKasidisに、感謝です。
…はっ!!やばい。私、何も貢献してない……!!

1 件のコメント:

のりこ さんのコメント...

かつーん

私もブログで登山、体感しました~
かつーんは、このブログを通してみんなでどんな体験をしたかを伝えてくれるのでもちろん貢献したと思います。(かなり身内びいき、笑)

秋に遊びに行ったときに、少しでも迷惑かけないようにこれからジムで下肢筋力、鍛えてきまーす!